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2009年02月28日(土) 21時48分

時効撤廃目指し会結成 遺族「処罰感情薄れず」中国新聞

 世田谷一家四人殺害事件の遺族ら犯罪被害者の遺族が二十八日、時効制度の撤廃を目指して活動する「そらの会」を結成し、東京都千代田区で設立発表会を開いた。法務省や国会への嘆願書提出や街頭署名など、時効の撤廃に向けて活動する。

 世田谷事件で息子家族を失った宮沢良行みやざわ・よしゆきさん(80)が会長に就任。「人を殺した犯人が時効後にのうのうと暮らしていける社会は、なくした方がいい」と訴えた。代表幹事は東京都葛飾区で上智大生の次女を殺害された小林賢二こばやし・けんじさん(62)。

 一九九四年に長野県でパチンコ景品納入会社の従業員が殺された事件や、九九年に名古屋市で主婦が殺害された事件など、計十六事件の遺族二十人が会員となった。

 札幌市の信金職員生井宙恵なまい・みちえさん=当時(24)=殺害事件など二つの事件はすでに時効を迎えている。生井さんの母澄子すみこさん(72)は「時効を迎えた時は、犯人に手出しができないと思うとすごく悔しかった。娘を思う悲しみも犯人に対する気持ちも事件発生当時と変わらず、処罰感情が薄れることはない」と話した。

 連絡先は、東京都千代田区神田駿河台三ノ一ノ一、電話03(3292)4141。メールアドレスはjikou74@nifmail.jp

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200902280231.html