自民党の武部勤元幹事長(67)が27日、麻生太郎首相(68)の自発的退陣をあらためて求めるとともに「ポスト麻生」擁立へ新グループを結成する意向を示唆した。この日、2009年度予算案と関連4法案が衆院本会議で与党などの賛成多数で可決、衆院を通過。党内の「麻生降ろし」の動きが加速しそうだ。
武部氏は「国民の信頼のない政権は考えられない。解散総選挙の前に新たなリーダーを立て、新リーダーによる新しい自民党(の発足)が喫緊の課題になってきた」と公然と首相退陣論を展開した。その上で「国民の信頼に足る政策を掲げ、次の総選挙に備えなくてはいけない」と強調。小泉構造改革路線の継承を訴える議員らの結集を視野に入れる考えを示した。
来年度予算案の年度内成立が確定し、永田町が戦闘態勢にシフトする中での武部発言。中川秀直元幹事長(65)は「(武部氏は)改革政党『自民党』を支えてきた盟友だから思いは同じ。党内の大きな流れをつくりたい」と同調するなど、きな臭い雰囲気になってきた。
党内で“火の手”が上がり始め、一層厳しい政権運営を迫られる麻生首相だが、次なる試練が待ち受ける。定額給付金支給に必要な08年度第2次補正予算関連法案は来月4日、衆院本会議で再議決される見通しに。郵政見直し発言で首相を批判した小泉純一郎元首相(67)は本会議欠席の造反を表明しており、同調する議員が出るかどうか焦点となる。
(2009年2月28日06時02分 スポーツ報知)
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