桃の節句を前に、石川県金沢市飛梅町の金沢くらしの博物館で、江戸時代から昭和までの内裏雛、御殿飾り、屏風(びょうぶ)飾りなど計18点を紹介する「雛(ひな)飾り展」が開かれている。
豪華で迫力ある御殿飾りは、御所での結婚式をイメージしたもので、五人囃子(ばやし)や三人官女らが祝いの席を盛り上げている様子が伝わってくる。
展示品を眺めると、江戸や大正時代には向かって右にいたお内裏様が、昭和頃から左に変わっていることがわかる。
同館によると、天皇皇后両陛下の立ち位置に沿って変化したといい、時代ごとに変わりゆくひな飾りのスタイルを比較して楽しむこともできる。
そのほか、梅光保育園(同市石引)の園児が、ガラスのコップや松ぼっくりなど、身近な材料で作ったアイデアいっぱいのおひな様も展示されている。
同館学芸員東條さやかさん(32)は「様々なひな飾りを知ってもらうと同時に、子どもの頃を思い出して懐かしんでもらえれば」と話していた。4月5日まで。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090228-OYT1T00017.htm