映画「おくりびと」で米アカデミー賞外国語賞を受賞した富山県高岡市出身の滝田洋二郎監督について、県は27日、「県民栄誉賞」の授与を判断する検討委員会を来月3日に開くと発表した。
委員からの意見を元に、石井知事が同日にも判断する見込み。栄誉賞の授与が決まれば、滝田監督が初めてとなる。滝田監督は3月17日、新作映画「釣りキチ三平」のPRなどのため来県予定で、知事への表敬訪問なども検討している。
県民栄誉賞は2002年、県の表彰規則の一つとして新設され、「県民に明るい希望と活力を与えるとともに富山県の名を高めることに特に顕著な功績があったもの」を表彰する。贈呈の目安として、五輪の金メダリストなどを想定しているが、これまで受賞者はいなかった。
アカデミー賞受賞は、栄誉賞がふさわしいと判断したというが、授与には、有識者の意見を聞いたうえで、知事が最終的に決めることが必要。3日の検討委では経済界や教育界の代表者ら6人が意見を述べる予定だ。
一方、著名な活躍をした県出身者への表彰では、県は03年3月、ノーベル化学賞を受賞した田中耕一さんに「名誉県民」を贈った。名誉県民も02年、田中さんのノーベル賞受賞を機に栄誉賞と合わせて、「社会の発展に卓絶した功績がある者」を対象に贈るものとして、条例で定めている。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090227-OYT1T01276.htm