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2009年02月27日(金) 13時33分

内部告発のオリンパス社員が不当配転と救済申し立てへスポーツ報知

 大手精密機器メーカー「オリンパス」(東京)の男性社員が、社内のコンプライアンス(法令順守)通報窓口に上司に関する告発をし、不当に配置転換されたなどとして、近く東京弁護士会に人権救済を申し立てることが27日分かった。

 精密検査システムの販売を担当していた浜田正晴さん(48)=東京都=。浜田さんによると、同社の通報窓口責任者は、告発をした浜田さんの名前やメールを、告発対象の上司や人事部に伝えていたという。浜田さんはオリンパスと上司に異動の取り消しなどを求め東京地裁に提訴、係争中。

 浜田さんは2007年4月、システム受注を有利に進めるため、上司が取引先の機密情報を知る社員を引き抜こうとしているのを知った。不正競争防止法違反(営業秘密の侵害)になる可能性があると考え、同年6月に通報、これを受けて同社は取引先に謝罪した。

 浜田さんはその後、この上司が管轄する別の部署に配置転換され、労働協約上、長期病欠者以外には適用されない人事評価を受けているという。

 浜田さんは「告発は社内規定に基づき取引先や会社のためにした。対応を許せない」としている。

 オリンパス広報IR室は「告発者本人の名前やメールを上司や人事部に伝えたのは事実だが、本人の了解を得ていた。告発と配転や人事評価は無関係だ」としている。

(2009年2月27日13時33分  スポーツ報知)

http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20090227-OHT1T00181.htm