25日早朝、京都・左京区で女子大生(21)の住むマンションの一室に男性が押し入り、約1時間も身の上話を聞かせ、現金約2万円を奪って逃走する事件が起こった。
京都府警下鴨署によると、この女子大生が午前5時50分ごろに目を覚ますと身長約170センチ、30〜40代で黒っぽい服を着た細身の男が、室内を物色。女性が起きたのに気づいた男は、ナイフのようなものを突きつけて脅迫。「おとなしくせえ!」と叫びながら女性の手を粘着テープで縛り、目隠しした途端、突然、身の上話を始めた。
「最近、派遣切りにあった」「わしは35歳や」「市内に近い郊外に住んでるんや」とまずは“自己紹介”。さらに「親は貧乏やった」と子供の頃の境遇まで披露。女性は黙って話を聞くしかなかったが、男は「姉ちゃん、落ちついとるなあ」と感心していたという。
話し疲れたのか、約1時間後には粘着テープを外して逃走。女性にけがはなかった。マンションはオートロックだが、女子大生の部屋は施錠されておらず、下鴨署では「昔の説教強盗を思い出した。鍵はきっちり閉めてほしい」と再発防止を呼びかけていた。
(2009年2月27日06時02分 スポーツ報知)
http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20090227-OHT1T00066.htm