減産などで余剰人員を抱えた企業に対し、解雇ではなく休業などで雇用維持を図ってもらおうと、国が休業手当などを助成する「雇用調整助成金」の利用申請が急増している。
厚生労働省の27日の発表では、先月1か月だけで1万2640事業所から申請があり、対象従業員は87万9614人に上った。国が景気対策で昨年12月に助成要件を緩和したためで、人数ベースでは12月の約6倍、11月の約100倍となっている。
都道府県別では、愛知県が1991事業所(10万978人)と最も多く、静岡県の897事業所(6万6005人)が続く。中小企業からの申請が目立つ。
昨年12月は1783事業所から13万8549人、11月は199事業所から8873人の申請があった。
企業は従業員を休業扱いにした場合には、休業手当を払う必要がある。厚労省は昨年12月、助成要件を緩和したほか、中小企業への休業手当の助成率を3分の2から5分の4に引き上げていた。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090227-OYT1T01142.htm