昨年10月から今年3月までに失職したか、失職することになる非正規雇用の労働者が、今月18日時点で15万7806人に上ることが27日、厚生労働省の調査で分かった。
1月26日時点の前回調査(12万4802人)より約3万3000人増え、昨年11月25日時点の第1回調査(3万67人)と比べると、3か月で5倍以上に膨らんだ。3月までに職を失う正社員は限定的な調査ながら9973人と、1か月弱で1・5倍に増加し、景気悪化によるリストラは正社員へと広がりつつある。
非正規労働者については、全国の労働局やハローワークが企業から聞き取りを行い、契約の中途打ち切りや期間満了時の「雇い止め」などの人数を調べた。
就業形態別では、派遣労働者が10万7375人と全体の68・0%を占めた。期間従業員などの契約社員は2万8877人(18・3%)、請負労働者は1万2988人(8・2%)だった。
契約を途中で打ち切られたのは41・4%。労働契約法は、やむを得ない理由がなければ契約途中の解雇を禁じているが、派遣労働者の46・7%、請負労働者の52・0%が中途解雇だった。
動向を把握できた7万2972人のうち約4%の3085人が寮から出されるなどして住居を失った。
再就職できたのは、把握できた3万6146人のうち、約15%の5474人。年度末に契約満了となる非正規労働者も多く、雇い止め急増を懸念する声もある。派遣会社などの業界団体は3月までに40万人が失職すると試算している。
正社員については、一度に100人以上が失職するケースだけの集計で、実数はさらに多いとみられる。9973人の内訳は、製造業3760人、卸・小売業が2195人、運輸業713人など。厚労省は「このまま雇用調整が続けば、非正規労働者に加え、正社員にも影響が及んでくる。企業に要請を重ねるなどして雇用維持に全力を尽くしたい」としている。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090227-OYT1T00554.htm