大阪・関西空港で2007年10月、エアカナダ機が管制官の許可を得ずに滑走路に進入し、降下中の日本航空が着陸をやり直したトラブルで、運輸安全委員会は27日、管制官の指示を同機が聞き間違えたうえ、誤った復唱内容に管制官が気付かなかったことが原因とする調査報告書を公表した。
トラブルが起きたのは同年10月20日午後6時10分ごろ。管制官は、降下中の日航機に着陸許可を出し、カナダ機には滑走路手前で待機するよう、「Hold short of runway(滑走路手前で待機)」と指示した。
ところがカナダ機側は指示内容をそのまま復唱せず、滑走路に入る許可を得たと勘違いして、副操縦士が「To position(滑走路に入って待機)」と復唱した。これは、当時カナダの管制用語として使われていた「Taxi to position(滑走路に入って待機)」を略した表現だったが、管制官は「To」を「Hold」と聞き間違い、「Hold position(現在位置で待機)」と復唱したと思い込んだという。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090227-OYT1T00532.htm