水上温泉や猿ヶ京温泉などを抱える群馬県みなかみ町は26日、定額給付金の支給を温泉街の振興に役立てようと、3月15日の宿泊予約受け付け分から、町内の旅館やホテルに宿泊した人に料金の一部を払い戻すサービスを始めると発表した。
定額給付金の給付を前提に、同町の観光にお金を使ってもらうのが目的で、総務省定額給付金室は「定額給付金に関する自治体の取り組みとしては、全国的にも珍しいのでないか」としている。また、定額給付金の支給に合わせ、プレミアム(割増金)付き商品券も発売する。
サービスを受けられるのは、同町観光まちづくり協会加盟の99施設のうち、参加を希望する施設で、宿泊代金が8000円以上で1人2000円、8000円未満で同1000円を払い戻す。町と各宿泊施設が払戻金の半分ずつを負担する。4月30日までの宿泊者1万5000人限定で、予約は3月5日から同協会で受け付ける。26日現在、54軒が参加を表明し、加盟していない宿泊施設からの参加希望も寄せられているという。
猿ヶ京温泉の猿ヶ京ホテルの責任者は「実際にやってみないと効果があるかどうかわからないが、町全体で頑張ろうという意欲につながればいい。4月はやや閑散期でもあるので、実施するにはちょうど良い時期なのではないか」と話した。
プレミアム付き商品券の割増は20%で、1万円で、1万2000円分の商品券(500円券で24枚)が購入できる。町商工会加盟の商店、飲食店、旅館など計156店で利用可能。発行規模は3600万円で、うち600万円を町が負担する。給付金の支給に合わせて半年の期限になる予定。
これらの費用として計2000万円を計上した補正予算案が、25日の臨時町議会で可決されている。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090227-OYT1T00142.htm