記事登録
2009年02月27日(金) 08時20分

弥生のウルトラマン?話題呼ぶ 京都・温江遺跡で土器中国新聞

 京都府与謝野町の温江あつえ遺跡で、人の顔を表現した弥生時代前期(紀元前四世紀ごろ)の土器が見つかり、府埋蔵文化財調査研究センターが二十六日、発表した。センターでは「ウルトラマンか、(大阪・通天閣の)ビリケンさんに似ている」と話題になっている。

 土器は、弥生前期の環濠かんごう集落の一部とみられる溝(幅約二メートル、深さ一・二メートル)から、つぼやかめの破片とともに出土。首から下は割れて残っていなかった。素焼きで、顔の長さと幅は、いずれも七・六センチ、奥行きは七・一センチ。内部は空洞になっている。

 えらが張り、切れ長の目で鼻筋が通っており、両耳と鼻には穴が開いていた。頭頂部から後頭部にかけてまげのようなものがあり、くしで結わえたような形をしていた。

 センターは「弥生の人の姿を写実的に表しており、見る角度で表情が変わる。農耕祭祀さいしにかかわる特別な土器の可能性があり、当時の風習を考える上で貴重だ」と話している。

 三月十五日まで町立古墳公園はにわ資料館で公開する。

【写真説明】温江遺跡で見つかった人の顔を表現した弥生時代前期の土器=26日午後、京都府与謝野町

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200902270078.html