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2009年02月27日(金) 09時59分

母親、園への不信感あらわ中国新聞

 廿日市市四季が丘のくすのき幼稚園で昨年11月に起きた遊具事故で、まな娘の野田かりんちゃん=当時(3)=を失った母陽子さん(34)が26日、中国新聞の取材に応じた。娘を失った悔しさは消えることがないうえ、事故についての園の説明にはとうてい納得できていないという。事故から3カ月。洗濯物もかりんちゃんの1人分がないだけで全然違うという。

 あの日、友人と車で買い物に出かけた帰り、幼稚園前を通った。かりんちゃんが滑り台の手すりを持ち、おそるおそる滑る姿を見たという。「怖がりだね」と友人と話し、その場を離れた。帰宅後、すぐに電話が鳴り事故を知った。

 亡くなった9日後の12月8日、自宅で幼稚園の理事長と副園長から事故の状況の説明を受けた。「謝罪の言葉はあるが、事故についてはたまたま近くに先生がいなかったという言い方だった」と不信感を抱く。

 廿日市署は近く、園長らを業務上過失致死の疑いで書類送検する方針を固めた。陽子さんはこう訴える。「二度と同じような事故を起こさないためにも、幼稚園の管理体制は園に任せきりにするのではなく、県などが指導を徹底してほしい」

【写真説明】かりんちゃんが愛用していたぬいぐるみを手に話す母陽子さん

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn200902270007.html