福山市が市出資の第三セクター「ふくやまテレコム」(解散)に不当な業務委託料を支出したとして、共産党市議ら18人が羽田晧市長らに対し、市長自身を含む2人に総額約220万円を市に賠償させるよう求めた訴訟の判決が26日、広島地裁であった。能勢顕男裁判長は請求を棄却、一部を却下した。
能勢裁判長は「契約締結当時は、テレコムが開発したシステムを使って業務の処理を行わざるを得ず、個人情報の秘密性を確保するためにも適切な選択だった」などと指摘し、随意契約は違法でないとした。
訴えによると、市は地方自治法に反し、市民病院加茂診療所の診療報酬計算や上下水道の料金システム保守業務を随意契約でふくやまテレコムに委託。原告側は「競争入札を実施すれば委託料が抑えられた」などと主張していた。