広島市が、中国の児童・生徒が日本を訪れる「教育旅行」の誘致に力を入れ始めた。26日には四川省の教育研究者や小学校長ら7人の視察団を基町小(中区)に招き、国際理解や平和に関する学習の様子をPRした。
基町小は全校161人の約4割が中国、韓国など6カ国の外国人。この日は日本語や世界各国の文化に関する少人数授業「世界なかよし教室」や児童が作成した平和新聞、被爆瓦などを展示する構内を見学した。姚文忠団長は「子どもの視野が広がる教育に感心した。交流を深められそうだ」と話した。
市によると中国は経済発展で富裕層が増え、教育旅行が盛んになっている。日本への訪問は関西や九州が多いため、市は広島県や呉、廿日市市、中国運輸局など13団体で2006年3月に「訪日教育旅行促進協議会」を結成。昨年11月の山東省からに続いて2度目の視察を受け入れた。
【写真説明】中国出身の児童への個別指導を見学する中国の教育関係者