広島市の段原再開発事業に伴い、民家の解体作業が進む南区段原山崎町の元住民や仲間計7人が、1970—90年代の一帯を撮影した写真をビデオ作品にまとめた。3月12日午後1時から段原公民館で上映会を開く。
旧宇品線の線路と並走する土の道(82年当時)などのどかな風景を収録。隣接する旧段原中町で先行する家屋の解体作業を見守る女性の姿(88年当時)からは、街並みが移り変わる寂しさがにじむ。クラシック音楽に載せ、写真約170枚を1枚当たり約10秒間ずつ映し出す。上映時間は35分。
写真は、昨年2月に亡くなった元中学校教諭大段徳市さんが撮影した。昨年3月、地域の歩みを刻む紙芝居を作ろうと、参考資料として遺族から写真約1300枚を借りたのをきっかけに、ビデオ収録の話が持ち上がった。ビデオは公民館が保管する。公民館=電話082(281)3792。