広島県府中町は町史「安芸府中町史」の編さんを再開した。来年3月に30年ぶりの刊行となる第5巻を出す予定で、企業城下町としてバブル崩壊などに直面したこの間の地域の歩みを紹介。町内などに住む被爆者の証言も別冊として収録する。
町史は1975—80年に4巻発行された。それに続く第5巻は約400ページ。町に本社を置くマツダのバブル崩壊後の低迷やフォード傘下での再建などの過程を盛り込むほか、98年のキリンビール広島工場閉鎖や6年後の大型複合商業施設の進出も紹介。「平成の大合併」で単独町制を選択した経緯も記す。
約150ページの別冊は被爆証言を収録する。今後、さらに証言者も募集している。町教委生涯学習課=電話082(286)3272。