長期停止中の高速増殖炉原型炉もんじゅ(福井県敦賀市)で冷却材ナトリウムの漏えい検出器の誤警報が多発した問題で、日本原子力研究開発機構は27日、すべての検出器と関連機器計約4300台を点検し、再発防止策をまとめた報告書を経済産業省原子力安全・保安院に提出した。
同検出器は2007年5月のナトリウム再注入以降に10回、誤作動しているが、報告書によると、このうち落雷などの原因を除く5回は設置ミスなど検出器自体に問題があり、関連機器を含めれば計148台で不具合が確認されたという。
設置作業の手順があいまいだったため取り付け方法を誤ったことや、締め付け不足で部品の接触不良が生じたことなどが原因で、固定方法を変更するなどの対策を実施。今後の再発防止策として、経営層と現場のコミュニケーションを徹底し、計画的な保守管理を実施していくとしている。