全国の医療機関や調剤薬局のすべてに、インターネットを利用した診療報酬明細書(レセプト)のオンライン請求を2011年4月から義務付ける政府方針について、見直しの可能性が出てきた。27日の自民党医療委員会に同党議員約130人が出席し、反対論が相次いだ。
日本医師会、日本歯科医師会と日本薬剤師会は「コストがかかり経営に打撃だ」とオンライン義務化に反対しており、自民党議員も衆院選をにらみ同調したとみられる。
厚生労働省は、自らパソコンを操作してオンライン請求するのが難しい高齢の医師らに代わり、医師会などが「代行請求」できる仕組みを準備中。代行請求手数料の負担軽減や入力事務担当の職員雇用への補助など対応策を検討している。
だが、自民党側は「地域医療の崩壊につながる」と収まらず、義務化免除の例外を広く認めるよう求める方向だ。