福島県国見町で1月、両親を殺害したなどとして、殺人容疑などで逮捕された長女で同町職員武田京子容疑者(51)について、福島地検は27日までに、精神鑑定のため鑑定留置を裁判所に請求、認められた。期限は5月26日まで。
地検が鑑定結果などを踏まえて5月21日以降に起訴すれば裁判員裁判の対象となる。
福島地検は「武田容疑者の供述はほぼ一貫しているものの、事件の全体像をつかむため、念のため刑事責任能力を調べることにした」と説明している。武田容疑者の拘置はいったん停止される。
県警の調べでは、武田容疑者は1月24日未明、自宅で就寝中の農業後藤春夫さん(76)と妻のキミさん(75)をひものようなもので絞殺した後、仙台市に住む次女のアパートを訪れ、25日朝に同様の手口で殺害しようとした疑い。次女は軽いけがを負った。
県警によると、武田容疑者は「自分の病気やこれからの生活に悲観して、家族と死のうと思った」などと供述。昨年5月からは病気を理由に仕事を休んでいた。