米海軍の原子力空母ジョン・C・ステニス(満載排水量10万2000トン)が27日、米海軍佐世保基地がある佐世保港(長崎県佐世保市)に入港した。原子力空母の同港入港は昨年7月のロナルド・レーガン以来4年連続、通算11隻目。
外務省から佐世保市に入った連絡によると、ステニスの乗組員は約5000人。入港は休養や補給が目的で、港内の中央部に停泊し、3月3日に出港予定という。
地元平和団体は寄港に反発。27日午前、ステニスが佐世保港に姿を現すと、長崎県平和運動センターなどが出した26隻の船が海上で抗議した。港近くの高台でも約100人が集会を開き「港の軍事利用反対」とシュプレヒコールをあげた。
集会に参加した同センターの中崎幸夫議長(58)は「頻繁な入港は佐世保市民を米軍艦に慣れさせるのが狙い。アメリカの戦争に日本を巻き込む態勢は看過できない」と話した。
一方、26日に佐世保基地を訪れた在日米海軍のジェームズ・ケリー司令官は報道陣に「空母寄港は地域に平和と安定をもたらしている」と述べ、理解を求めた。