【モスクワ27日共同】ロシア天然資源省は26日、絶滅の危機にあるオオワシを札幌市の動物園で人工繁殖し、営巣地のロシア極東サハリン州でひなを放す保護計画を実現させるため、日本とロシアの専門家が協力することで合意したと発表した。
発表によると、計画は今年から実施。オオワシは札幌の動物園で特別につくられたおりの中で育て、サハリン州のポロナイスク自然保護区で放す。
モスクワの天然資源省で同日開かれた協議には、ロシア側からサハリン州政府や州都ユジノサハリンスクの動物園、同自然保護区の代表が出席したという。
日本の環境省が絶滅危惧種に指定するオオワシは、サハリンやカムチャツカ半島などロシア極東のオホーツク海沿岸で繁殖し、北海道で越冬する。
札幌市の円山動物園は、オオワシの繁殖で実績があり、ロシアと協力してサハリンで放鳥しようと計画を進めていた。