豊島大橋の開通で観光客が急増した呉市の豊島(豊浜町)で28日、地元住民が待望の特産品販売市場を橋のたもとにオープンさせる。「買い物できる場所が少ない」との声もあり、毎週末に営業。運営メンバーは地元のPRのためにと最後の準備を進めている。
店を開くのは町内の内浦地区に住む50—70歳代の男性10人。もともと友人同士で、それぞれ農業やバス運転手などをしている。
メンバーの一人、自営業大成善孝さん(55)は「観光客から『ご飯を食べるところもなかった』と言われるのが悔しくて。何かせんといけんと仲間でいつも話し合っていた」と振り返る。借地の交渉が今月上旬にまとまり、開店にいたった。
外壁沿いの陳列棚は約12メートルの長さで、大きな看板を付け、かんきつ類やタコの絵、大漁旗なども飾った。メンバーが育てたかんきつ類や野菜、イノシシの肉、手作りのたこ飯などを売る予定にしている。
営業は土曜と日曜日の午前10時から。大成さんは「オープンまでこぎつけたのがまず一歩で、さらに店舗改良したい。多くの人に立ち寄ってほしい」と期待している。
【写真説明】運営メンバーが手作りし、豊島大橋たもとに開店する特産品販売市場