会計検査院に不正経理を指摘された愛知県は26日、不正経理の損害額約2億5000万円を、全職員と退職者に対し自主返還を求めるとする最終報告書を公表した。
関与した職員や上司ら計781人も処分する。
不正経理を指摘された12道府県のうち、全職員に返還を求めるのは初めて。
最終報告書によると、2001〜08年度の8年間で、業者に事務用品の購入代金をプールさせる「預け金」などの悪質な不正額は、推計分を含め約5億1000万円に上った。この不正により納入される物品が15%割高になったとして、約7700万円を返還対象とした。さらに国庫返還金の加算金や利息なども加え、返還額を算定した。
返還額がもっとも多いのは神田真秋知事の約240万円で、もっとも少ないのは一般職員らの1万円。返還を求められる対象は知事ら特別職と、警察を除く全職員計約2万4000人と退職者約4000人で、7月末までに返還を求める。
一方、処分の内訳は、懲戒処分にあたる戒告が49人、文書や口頭による訓戒が582人、所属長厳重注意が150人。このほか、神田知事が給料の10分の1を2か月分減額するほか、他の特別職5人も、それぞれ1か月分減額する。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090226-OYT1T00999.htm