群馬県農業技術センターが開発したリンゴの新品種「おぜの紅(くれない)」が今月、農林水産省に品種登録された。県内の早生(わせ)品種では主流の「つがる」に比べて糖度と酸度がともに高い上、気温が高くても、果皮が鮮やかな赤に染まった実が収穫できるのが特徴だ。
県内では、9月ごろに収穫される早生品種として「つがる」や「さんさ」が一般的だが、近年は温暖化の影響で、鮮やかな赤色の実が採れにくくなっていた。
このため、県は、1990年から早生品種の開発に乗り出し、研究用の品種「盛岡47号」を基にして交配を重ねた結果、味と色の優れた品種の開発に成功。2007年に、品種登録を出願していた。
苗木は昨年末に県内のリンゴ農家398軒に有償配布され、実は11年にも市場に出回る見込みだ。県は、県内のリンゴ農家に普及させた後は、苗木を全国に「群馬ブランド」として広めることも視野に入れている。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090225-OYT1T01167.htm