兵庫県加古川市で2004年8月、2家族7人を殺害したなどとして、殺人罪などに問われた無職藤城康孝被告(52)の論告求刑が26日、神戸地裁(岡田信裁判長)であった。
検察側は「完全責任能力があった」としたうえで、「7人の尊い命を奪った凶悪な大量殺人。刑事責任はこのうえなく重く、生命によって償わせるしかない」と指摘し、死刑を求刑した。
起訴状によると、藤城被告は04年8月2日午前3時過ぎ、自宅隣に住んでいたおばの藤城とし子さん(当時80歳)と長男勝則さん(同55歳)、次男義久さん(同46歳)を殺害し、長男の妻明美さん(54)に重傷を負わせた。さらに約60メートル離れた藤城利彦さん(同64歳)宅に行き、一家4人を殺害。その後、自宅に火をつけて全焼させたとされる。
公判では、2度にわたり精神鑑定が実施され、藤城被告の責任能力の有無が争点になった。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090226-OYT1T00691.htm