妻がいるのに別の女性との結婚式を予約し、式場だったリゾートホテル「リゾナーレ小淵沢」(山梨県北杜市小淵沢町)に火をつけたなどとして、現住建造物等放火などの罪に問われた山梨県昭和町築地新居、無職河田達彦被告(40)の初公判が25日、甲府地裁(渡辺康裁判長)であった。
河田被告は起訴事実を認め、検察側は「極めて悪質な犯行」として懲役6年を求刑し、結審した。
検察側は冒頭陳述などで、河田被告は1994年に妻と結婚しているのに2005年頃から勤務先の20歳代の女性社員と交際を始め、07年10月、横浜の観覧車で気持ちが高まりプロポーズし、同12月に式場を予約した、と経緯を説明。しかし女性と妻のどちらを選ぶか決められず、08年10月25日未明、式を延期させるため火をつけた、と主張した。
また、「離婚しているが、会社の人には話していない」などと女性にうそをつき、女性から両親を紹介するよう求められると、別の知人男性を紹介した、と指摘。多数の宿泊客や従業員に被害を及ぼす危険が高かったことにも触れ、「刑事責任は極めて重い」とした。
一方、弁護側は河田被告が反省していること、社会的制裁を受けていることなどを挙げ、寛大な判決を求めた。判決は3月12日。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090225-OYT1T01152.htm