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2009年02月26日(木) 21時25分

免疫逃れる変異HIV広がる 熊本大など調査東京新聞

 人の免疫システムを逃れるように変異したエイズウイルス(HIV)が世界中で広がっているとの調査結果を、熊本大などの国際研究チームがまとめ、英科学誌ネイチャー電子版に26日付で発表した。

 ワクチン開発の在り方に影響を与える内容。

 熊本大の滝口雅文教授は「変異ウイルスの存在は知られていたが、世界中で蓄積されていることがはっきりした。現在のワクチンは、かつて流行した古いウイルスを使っているが、新しいウイルスでワクチン開発を進めるべきだ」としている。

 チームは、日本や英国、南アフリカなど8カ国、2800人余りの感染者を調査。免疫の働きにかかわるヒト白血球抗原(HLA)に注目して調べると、遺伝的に特定のタイプのHLAを持つ感染者の96%に変異ウイルスが見つかった。

 そうしたHLAをもともと持たない患者の29%からも、変異ウイルスが発見された。人から人へ感染が繰り返される間に、変異ウイルスが広がったとみられるという。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2009022601001191.html