兵庫県姫路市の「オガワ食品協業組合」の工場の荷物用エレベーターで、従業員の女性が転落して死亡した事故で、かごがないのにエレベーターの扉が開く状態が以前からあったことが同社の話で26日分かった。
扉は本来、かごが来ないと開かない仕組みだった。兵庫県警は同日、業務上過失致死容疑で同工場を現場検証。国土交通省と姫路市も立ち入り調査した。
同省の春田謙事務次官は同日の定例記者会見で「建築確認申請された記録が残っておらず、違法に設置された疑いが強い」と述べた。建築基準法は、エレベーター設置に当たって建築確認を自治体に届けることを義務付けている。
同社の副工場長によると、かごが到着していないのに扉が開いたことが数回あり、そのたびに修理業者を呼んだり「不具合があれば言うように」と従業員に指示したりしていたという。