早稲田大の創設者、大隈重信の名前を、福島県須賀川市の食品卸・販売会社が特許庁に商標登録出願した問題で、同社は26日までに、早大などの反発を受けて出願の取り下げを決めた。同社社長は「騒がれてまで出願する必要はないと思った」と説明している。
会社などによると、同社は早大や大隈重信の出身地の佐賀県と関連はないが、歴史上の偉人で登録済みの商標を調べた結果、大隈重信が出願されていないことに気付き、「有名な人物であり、商標として使いたい」と出願した。商品は日本酒や洋酒などだった。
「大学にとって最も重要な人物で看過できない」と出願に反発していた早大広報課は「大変喜ばしい。ゆかりの深い名前がみだりに商標登録されないよう手段を考えていきたい」としている。