千葉県警捜査2課は26日、物品購入を装って偽の伝票を作り、県から約150万円をだまし取ったとして、詐欺の疑いで県農林水産政策課の副主査平川昌樹容疑者(36)=松戸市松戸新田=を逮捕した。県警は同日、詐欺容疑で農林水産政策課などを家宅捜索した。
捜査2課によると、同容疑者は容疑を認め、だまし取った金を私的な目的で使ったと供述しているという。
逮捕容疑は08年3月下旬から10月初旬まで数回にわたりコピー用紙やトナーなど事務用品の購入業務を担当していた県内の業者に指示して架空請求書を作らせ、計約150万円をだまし取った疑い。
捜査2課によると、平川容疑者は1回につき10万−20万円分の用品を架空請求し、県から業者の口座に振り込まれた金を担当者に引き出させていたという。
同課は「業者の共犯性はない」とし、詐取したとされる金の使途や動機も捜査している。農林水産部によると、平川容疑者は物品の発注と納入を1人で管理し、上司の課長は納入の事実を確認していなかったという。
堂本暁子知事は「公務員倫理の問題が取りざたされているときだけに、一番あってはいけないことが起こってしまった。とても残念」と話した。