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2009年02月26日(木) 19時16分

大分の教員採用取り消しで提訴 男性「合格口利き覚えない」東京新聞

 大分の教員汚職事件で、2007年の教員採用試験に不正合格したとして県教育委員会から採用を取り消された中学校臨時講師の男性(31)が26日、県に処分取り消しを求める訴訟を大分地裁に起こした。県教委が不正合格と認定した21人のうち15人が自主退職し、6人が採用を取り消されたが、提訴は初めて。

 訴状によると、男性は2000年から教員採用試験を繰り返し受け、07年に合格。中学教員に採用されたが、事件発覚後の昨年9月、不正合格と認定され採用を取り消された。

 男性側は「合格の口利きはまったく身に覚えがない。試験の点数だけではなく、資質や人格の評価が重視されて採用された」と主張。代理人弁護士によると、損害賠償は求めないという。

 広瀬勝貞知事は「県教委を挙げて一人一人の先生に事情を丹念に説明したと聞いている。気持ちの上ではなかなか収まらないところがあるかもしれないが、何とか分かってもらいたい」と話している。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2009022601000255.html