埼玉県警蕨署は26日、欧州の小国バチカンの団体による虚偽の融資話を持ち掛け現金を詐取したとして、詐欺などの疑いで横浜市戸塚区矢部町、会社役員加藤雪三容疑者(71)=別の詐欺罪で公判中=を逮捕した。
調べでは、加藤容疑者は2005年12月ごろ、埼玉県戸田市の女性(62)に「バチカンの資金管理の団体が日本企業に融資することになり、手続きのため来日する弁護士費用が不足している。5倍にして返す」などと言い、06年5月から3回にわたり、印紙代名目などで1500万円を振り込ませた疑い。
加藤容疑者は5000億円の額面が書かれた偽の証書を渡し「いつでも換金できる。自分は日本側の責任者だ」と説明していた。口座には複数の振り込みがあり、被害総額は1億円を超える可能性もあるという。