日本新聞協会(会長=北村正任・毎日新聞社会長)は26日、裁判員制度が5月に施行後、裁判員を務める人に、取材・報道への理解を求め、判決後の記者会見への参加を呼び掛ける「裁判員となるみなさんへ」を公表した。
最高裁も制度の定着には裁判員経験者の声が広く伝わることは重要として、記者会見の実現に協力するとしている。
新聞協会の呼び掛けでは、裁判員経験者が記者会見で、職務を通じて感じたことや考えたことを率直に話すことは「国民の司法参加」という制度導入の理念にかなうとし「新しい制度による司法権の行使が適正になされているかどうかを検証する上でも必要不可欠」と説明。裁判員らの守秘義務を定めた法律の趣旨や裁判員経験者の意向を踏まえ「知る権利に資する報道機関としての使命を果たす」としている。
新聞協会によると、記者会見は原則として、判決後直ちに裁判所内などで実施され、参加を了解した裁判員経験者に出席してもらう予定。「裁判用語を十分に理解できたか」「人を裁くプレッシャーを感じたか」などの質問を想定している。