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2009年02月26日(木) 18時14分

教科書の分量制限なくす 検定審が基準改正東京新聞

 教科書検定審議会は26日の総括部会で、昨年末にまとめた検定基準や検定規則の改正を審議、了承した。小中学校用の教科書では、内容の重複を認め、発展的な内容の分量制限もなくした。

 新しい学習指導要領に対応した改正で4月に施行。小学校教科書は2011年度、中学校教科書は12年度から使う教科書に基準を適用する。

 交ぜ書きを避け、振り仮名付きの漢字で学習するという新要領に合わせ、上の学年で習う漢字に振り仮名を付ければ、教科書で使えるようにし、少なくとも初出の際は読み方を示すこととした。

 改正では、現行の「程度が低すぎるところはないこと」との部分を削除、学年をさかのぼっての復習に配慮した。「内容は厳選」といった分量抑制の表現もなくした。

 また総括部会は、教科書検定作業の在り方として、議事概要の事後公開や特に慎重な審議が必要な事項については、専門家の意見を聞くことができるといった検定手続きに対する「審議会決定」案も了承した。

 審議は現行通り非公開とした。3月下旬から4月上旬に予定している検定審総会で決定する。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2009022601000803.html