大阪府寝屋川市のコンビニ店で万引し、追い掛けてきた店員を刺殺したとして、強盗殺人などの罪に問われた元工員(20)に、大阪高裁は26日、1審大阪地裁に続いて無期懲役の判決を言い渡した。弁護側は上告の方針。
元工員側は「パニック状態で、どこを刺したかの認識はなかった」と殺意を否認し、減刑を求めて控訴したが、高裁の小倉正三裁判長は「腹部付近と分かりながら、至近距離から強い力でナイフを突き出した」と殺意を認定。「犯行は身勝手で凶悪。正義感から追跡した被害者の無念は察して余りある。刑事責任は重大で、刑が重過ぎるとはいえない」と述べた。
判決によると、2007年10月、当時19歳の元工員は、15歳だった少年と共謀、寝屋川市のコンビニ店で缶ビール12本など(計6400円相当)を万引。店外まで追い掛けてきた店員上内健司さん=当時(27)=を刺殺した。