【アムステルダム25日共同】乗客・乗員百三十人以上を乗せた、トルコ・イスタンブール発オランダ・アムステルダム行きのトルコ航空の旅客機ボーイング737が二十五日、アムステルダムのスキポール空港に着陸する際、空港手前に墜落した。オランダの地元当局者は搭乗者のうち九人が死亡、五十人以上が負傷したと発表した。負傷者のうち二十五人は重傷。機体は三つに割れたが、火災は起きなかった。
アムステルダムの日本大使館当局者は「今のところ事故機に日本人が搭乗していたとの情報はないが、さらに確認中だ」と語った。
フランス公共ラジオなどによると、事故機には乗客百二十七人と乗員七人が搭乗。同日午前十時(日本時間同午後六時)前、着陸体勢に入ったが、空港の手前数キロの農地に墜落した。周囲には家屋もあったが、地上での被害は出ていない。
事故当時、現地では若干霧が出ていたという。トルコのテレビ局が乗客の話として伝えたところでは、機体はエアポケットに入ったかのように突然制御を失ったという。別の乗客は高度約六百メートルまで降下した後、高度を大きく失ったと述べている。着陸に失敗して墜落した原因は不明で、オランダの航空当局などが調べている。
現地からのテレビ映像によると、三つに割れた機体は、特に後部が大きく損傷した。事故後、乗客のうち五十人余りは自力で脱出したという。現場には多数の消防車や救急車が駆けつけ、救助に当たった。
【写真説明】25日、アムステルダムのスキポール空港への着陸に失敗し、機体が割れたトルコ航空機(AP=共同)