新銀行東京の融資金詐欺事件で、逮捕された元行員の小川康之容疑者(53)が融資の謝礼として、飲食接待などのほかに現金約100万円を受け取っていたとみられることが26日、警視庁捜査2課の調べで分かった。
小川容疑者がブローカーの芝田明容疑者(42)から仲介を受け実施した融資が、逮捕容疑の約5000万円を含め15件で約3億9000万円に上り、うち約2億8000万円が焦げ付いていることも判明。
捜査2課によると、これらの融資は、小川容疑者が上野出張所で営業担当をしていた2005年7−11月に実行された。飲食接待などが行われたのもこの時期だった。
捜査2課は、芝田容疑者が決算書類などの改ざんを請け負っていたとみており、別件でも偽造書類を使った不正融資が行われていた可能性もあるとみて調べている。
融資先を探していた小川容疑者は05年6月ごろ、経営コンサルタントの男性(昨年2月に死亡)の紹介で芝田容疑者と知り合った。芝田容疑者は「(この男性に)決算書や通帳を偽造してもらった」と話しているという。