岡山弁護士会所属の黒瀬文平弁護士(67)が国選弁護報酬を水増し請求していた問題で、日本司法支援センター(法テラス)は26日、黒瀬弁護士を詐欺容疑で岡山東署に告訴するとともに、処分としては最も重い3年間の国選弁護契約解除にしたと発表した。
法テラスによると、黒瀬弁護士は、容疑者国選制度をめぐり、2007年3月−08年5月、7件の事件で容疑者との接見回数を水増しし、報酬を約34万円過大に受け取ったとされる。今後、返還を請求する。
黒瀬弁護士は「意図的ではなかった」と釈明していたが、法テラスは「故意としか考えられない」としている。
現行制度で法テラスは、弁護士が申告した接見回数通りに報酬を支払っているが、今後は接見を裏付ける資料を提出させるなどの再発防止策を導入する方針。