保険金目当てに茨城県阿見町の会社社長栗山裕さん=当時(67)=に大量の酒を飲ませ殺害したとして、殺人や詐欺などの罪に問われた三上静男被告(59)の判決で、水戸地裁(鈴嶋晋一)裁判長)は26日、求刑通り無期懲役を言い渡した。
元暴力団幹部後藤良次死刑囚(50)=栗山さんに対する殺人罪で起訴=が上申書で告白した事件。
鈴嶋裁判長は判決理由で「人の命を金に換えようとした卑劣な動機に酌量の余地はない」と指摘。上申書については「具体的かつ詳細で、高度の信用性がある」と判断した。
弁護側は「栗山さんは自ら進んで酒を飲んだ。上申書は後藤死刑囚の延命目的で、でっちあげだ」と無罪を主張していた。
判決によると、三上被告は2000年8月、茨城県日立市の自宅で栗山さんにウオツカを無理やり飲ませて殺害し、保険金約9800万円をだまし取った。