準大手ゼネコン西松建設から長野県の村井仁知事周辺への現金提供疑惑について村井知事は26日午前、「何の心当たりもない。根も葉もない話だ。(県政に)影響はないと思う」と全面的に否定した。長野県庁で報道陣の質問に答えた。
東京地検特捜部の調べに、西松建設関係者は、村井知事が初当選した2006年8月の知事選の前後に知事周辺に多額の現金を提供したと供述しているという。
村井氏は「大手から中堅の建設会社までパーティー券を買ってくれたと思う」として、西松側と特別な関係ではないと強調。政治資金の処理についても「担当者から『心配ない』と聞いている」と述べた。
衆院議員時代の公設秘書で24日に自殺した県総務部参事右近謙一さん(59)が現金提供疑惑について特捜部の事情聴取を受けた点にも「お金で後ろ指さされるようなことはしない、ということだけは厳しくやってきた。人間と人間の信頼。右近君を信じる」と話した。
(共同)