真宗大谷派(本山・東本願寺、京都市下京区)が出版した単行本に、山口県光市の母子殺害事件で被告の弁護士を非難する表現があり、機関誌「真宗」3月号に謝罪文を掲載、回収していることが26日、分かった。
出版部によると、回収を呼び掛けているのは2007年10月に刊行した「念仏詩文集 枯草(こそう)独語」。宗派僧侶の著者が、弁護活動への認識が不十分なまま、事件で死刑判決を受けた少年の弁護士を「悔悟させるのが弁護士の仕事だ」などと非難した。幹部が弁護士に謝罪した。
宗派内からの指摘で発覚した。5000部印刷して200部を販売、約50部が未回収という。現在絶版で、一般書店では扱っていない。
出版部は「編集段階で内容を確認すべきで申し訳ない」としている。