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2009年02月26日(木) 11時37分

障害者郵便悪用で2人を逮捕 大阪の広告代理店社長ら東京新聞

 障害者団体の定期刊行物に適用される郵便料金割引制度を悪用し、ダイレクトメール(DM)の発送料を免れた上、脱税もしたとして、大阪地検特捜部は26日、郵便法と法人税法違反の疑いで、大阪市の広告代理店「新生企業」(現・伸正)の社長宇田敏代容疑者(53)ら2人を逮捕、関係先を家宅捜索した。いずれも容疑を認めているという。

 割引制度は「心身障害者用低料第3種郵便物」。宇田容疑者らは、大阪府や兵庫県内の障害者団体を使い、複数の広告会社に制度の利用を勧誘。免れたとされる正規料金との差額は数年で約1億通分、100億円超に上るとみられ、特捜部は実態解明を進める。

 調べでは、宇田容疑者らは2006−07年ごろ、印刷・通販大手ウイルコ(石川県白山市)の通販DMを、本来は1通120円で発送しなければならないのに、障害者団体が発行したとする定期刊行物と合わせて割引制度の1通8円で発送。計約6億円の郵便料金を不正に免れた疑い。さらに、悪用に絡み法人税約8000万円を脱税した疑い。

 制度の利用には刊行物の8割以上が有償購読されていることが条件。しかし宇田容疑者らは自社で刊行物を制作した上、広告主に買い取らせ、団体に郵便事業会社の承認を取得させていたという。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2009022601000122.html