不正アクセス禁止法違反やネットを介した詐欺など、情報技術(IT)を悪用した「サイバー犯罪」の昨年中の摘発は前年比15・5%増の6321件で、統計のある2000年以降最多だったことが26日、警察庁のまとめで分かった。04年の2081件から4年で3倍の急増。
お笑いタレントのブログ「炎上」で、書き込みをした女性が書類送検された事件のように、ネットでの脅迫による摘発は前年比53件増の112件、名誉棄損は18件少ない61件。警察が受理した名誉棄損・誹謗(ひぼう)中傷に関する相談は29・8%増の1万1516件で過去最多だった。
警察庁は「インターネットが広く普及し便利になる一方、犯罪も増加した。今後も対応能力の向上を図り、取り締まりを強化する」としている。
まとめによると、他人のパスワードを勝手に使うなどしてコンピューターに侵入する不正アクセス禁止法違反の摘発は、前年比20・7%増の1740件、摘発人数は11人多い137人。
ネットオークション(競売)などインターネットを使った詐欺は0・3%減の1508件。