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2009年02月26日(木) 00時19分

違反治療で多胎妊娠や流産 香川県立中央病院中国新聞

 香川県立中央病院(高松市)は二十五日、受精卵取り違えの川田清弥かわだ・きよや医師(61)が昨年四月以降、日本産科婦人科学会の倫理規定に違反した不妊治療を患者二十三人に行い、二人に多胎妊娠が起きて、別の二人が流産や人工中絶をしたと発表した。

 赤ちゃん三人が低体重状態で生まれたが経過は良好という。違反は複数個の受精卵を移植する「二段階はい移植」で、多胎妊娠の危険があるとされ、同学会は原則として禁止している。

 病院によると、川田医師は今月までに、二十三人に対して計二十八回、三個の受精卵を移植する治療を実施。十一人が妊娠したが、二人が双子で、九人が一人だけの妊娠だった。九人のうち一人が流産、一人は受精卵取り違えがあった二十代女性で人工中絶した。三つ子以上はなかった。

 発端となった昨年九月の取り違えも、二十代女性に移植する複数個の受精卵を作業台に並べて選ぶ過程で起きた。同学会には今後、倫理規定の一層の徹底が求められそうだ。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200902260126.html