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2009年02月26日(木) 02時02分

横浜税関、麻薬原料2トンを押収 アフガン向け貨物東京新聞

 横浜市の横浜港で、アフガニスタン向けの貨物から麻薬原料となる化学物質の無水酢酸約2トンが見つかり、横浜税関が25日、押収していたことが分かった。

 無許可輸出を図ったとみられ、税関は神奈川県警とともに関税法違反容疑で輸出の経緯を捜査。押収量が大量だったことから背後に大掛かりな密輸組織が関与した可能性があるとみて調べている。

 名古屋港でも今月、アフガニスタン向けのコンテナから大量の無水酢酸が相次いで見つかっており、神奈川県警や横浜税関が関連を調べる。

 輸出手続きにかかわったとみられる外国人の輸出業者の男は既に出国した記録があり、県警が渡航先の確認などを進めている。

 県警や税関によると、押収した無水酢酸は、20リットル入りのポリタンクに小分けして、ほかの輸出品に紛れてコンテナの中に隠してあった。

 無水酢酸はヘロイン精製などに使用される化学物質。アフガニスタンの武装勢力タリバンの資金源となるヘロインの製造を封じ込めるため、国連は無水酢酸の同国への供給禁止を決議。国内でも無水酢酸を半分以上含む薬品類の輸出入には国への届け出が必要となる。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2009022501001201.html