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2009年02月26日(木) 10時01分

JR踏切死亡事故で賠償命令中国新聞

 東広島市のJR山陽線の踏切で、高校3年の次男=当時(18)=が列車にひかれ死亡したのは、警報機の設置など安全対策を怠っていたためとして、両親がJR西日本に損害賠償など約9000万円の支払いを求めた訴訟の判決が25日、広島地裁であった。野々上友之裁判長は「警報機、遮断機が設置されていなかった瑕疵(かし)がある」として事故死との因果関係を認め、JR西日本に計約3380万円の支払いを命じた。

 同社によると、同様の訴訟で同社に賠償を命じた判決は初。野々上裁判長は、踏切からの見通しが良くない点や、生活道として一定の利用者がいる中で列車が一日230本程度通過、2年前にも死亡事故が起きていたことを挙げ、「列車との接触を確実に防ぐ警報機や遮断機が設置されていないため、事故が生じる危険は少なくなかった」と判断。JR西日本の過失を4割とした。

【写真説明】2008年3月に遮断機と警報機が設置された東広島市高屋町のJR山陽線堀川踏切

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn200902260056.html