広島県議会の定例会は25日、本会議で代表質問と一般質問をした。藤田雄山知事は、福山市鞆町の鞆港埋め立て・架橋計画について「あらゆる側面から検討を重ねてきた」と妥当性を強調した上で、町全体の再生策として情報発信に努める考えを示した。
藤田知事は、計画が鞆の歴史的町並みや景観の保全を図りながら、道路交通や防災、環境などの課題を解決する手段として策定されたとの見解を表明。「地元住民の大多数が早期に事業を進めることを望んでいる」とし、計画推進への決意を重ねて示した。
一方で、事業に「国民同意」が必要との考えを示す金子一義国土交通相に対しては「昨年末に訪問した際、次の世代に残すべき鞆の歴史、文化への配慮について示唆をいただいた」と説明。大臣の意向も踏まえ、「国や福山市と連携しつつ、鞆の町全体の再生に関するグランドデザインが広く理解されるよう情報発信に取り組む」と述べた。