奈良県天川村発注の公共工事を巡る贈収賄事件に絡んで、当時村長だった車谷重高被告(51)(加重収賄罪などで起訴)に事前に捜査情報を漏らしていたとして、県警は24日、県警捜査2課の警部・石山智容疑者(51)と、県警組織犯罪対策1課の警部補・大沢成光容疑者(53)を地方公務員法(守秘義務)違反容疑で逮捕した。
捜査関係者によると、車谷被告が「逮捕前に、大沢容疑者から、情報を教えてもらった」と供述し、携帯電話の着信履歴などから、大沢容疑者と連絡を取っていたことが確認されたという。県警は大沢容疑者がどのような情報を車谷被告に漏らしたか、などについて追及している。
大沢容疑者は直接、この贈収賄事件を担当していないが、捜査を担当していた石山容疑者が事情を知りながら、情報を伝えたとみられる。
車谷被告と大沢容疑者は、数年前から知り合いだったという。
車谷被告は昨年12月、同村発注の簡易水道工事で、受注した業者から見返りにわいろを受け取ったとして、収賄容疑で県警捜査2課などに逮捕され、奈良地検が加重収賄罪で起訴。その後、別の公共工事でも不正があったとして、2度逮捕され、同地検が加重収賄、官製談合防止法違反などの罪で起訴している。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090224-OYT1T00792.htm