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2009年02月25日(水) 00時09分

「重層的同盟」を構築 日米首脳が初会談中国新聞

 【ワシントン24日共同=下江祐成】訪米中の麻生太郎首相は二十四日午前(日本時間二十五日未明)、ワシントンのホワイトハウスでオバマ大統領と初めて会談する。両首脳は日米両国がさまざまな国際課題に共同対処できる「重層的同盟」構築を目指す方針で一致。首相はオバマ政権が三月末までに取りまとめるアフガニスタン戦略見直し作業に日本も参加し、アフガンの民生支援に積極貢献する考えを表明する。

 世界的な経済危機対応に絡み、両首脳は保護主義拡大阻止で日米が連携していくことで合意。危機克服のため、積極的な財政出動と金融安定化策が重要との認識でも一致する見通しだ。

 オバマ大統領が一月二十日に就任した後、ホワイトハウスで外国首脳と会談するのは初めて。

 首相は対北朝鮮政策で拉致、核・ミサイル問題の包括的な解決を目指す日本の立場を説明し、特に拉致問題進展のため大統領の理解と協力を求める。地球温暖化対策では新たな国際枠組み(ポスト京都議定書)づくりで緊密に協議し、次世代自動車やクリーンエネルギー開発で包括的な協力を推進する方針で合意するとみられる。

 在日米軍再編問題は日米が合意したロードマップ(行程表)に基づく着実な実施を確認するが、沖縄県の普天間飛行場移設問題など具体論には踏み込まない見通し。

 首相はアフガン隣国のパキスタン安定化も国際テロ対策には不可欠と指摘し、三月下旬に東京で開催する方向で調整中のパキスタン支援国会合への米国の参加を要請。アフガン、パキスタン担当特使ポストを新設する方針も伝える。また、カリフォルニア州の高速鉄道計画に関し、首相が日本の新幹線技術活用を申し入れる可能性もある。

 首相は二十三日夜、ワシントン入りした。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200902250060.html