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2009年02月25日(水) 00時00分

保育園、親が自ら選択へ 社保審部会が中間報告中国新聞

 厚生労働省の社会保障審議会少子化対策特別部会は二十四日、認可保育園の入園先を市区町村が割り振る現在の仕組みを変更し、親が保育園を選んで直接申し込める新制度の導入を求める中間報告をまとめた。厚労省は早ければ二〇〇九年度の関連法改正を目指す。

 市区町村の判断で自宅から遠い保育園に入園させられるといった親の不満を解消し、早朝や夜間勤務の家庭、パート勤務の主婦らも利用しやすくするのが狙い。ただ、待機児童を大幅に減らすためには、都市部での保育園不足の解消に向け新規事業者の参入促進などが課題となっている。

 現在、保育園への入園は、市区町村が親の希望を受けて昼間の就労時間などに基づき優先順位を付けて割り振っている。

 新制度では、親の申し出を受けた市区町村が必要と判断すれば「認定証明書」を交付。保護者は自分で選んだ保育園に証明書を提出し、直接入園を申し込む。

 親が低所得などで不利益を受けないよう、保育園には定員オーバーなどの正当な理由がなければ申請を受け入れることを義務付けた。母子家庭や子どもが虐待を受けているケースの優先的な受け入れ義務も定めた。

 保育料は現行通り、国の基準に基づき市区町村が決定。市区町村が行っている保育料の徴収事務は保育園に任せるかどうかを含め今後検討する。

 新規業者の参入は最低限の基準を満たせば認めることを基本とするが、悪質な業者が横行しないよう指導監督の在り方についても引き続き検討する。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200902250061.html